SNSで出会う人間には注意を!

2012年くらいの時の話です。
私がまだ20代で、今よりも多感だった時でした。

 

SNSを通して交流するのが楽しいと感じていた、そんな時に起こった――悲劇です。

 

私はネットでイラストを描いていました。
イラストを描いてお金を貰っている、いわゆる「無名のイラストレーター」でした。
それだけではなく、アマチュアの方が多いコミュニティにも参加していました。ふとした時に私がイラストで仕事をしていることがそのコミュニティに漏れてしまいました。
出る杭は打たれる。発端は、そんなほんの些細なことでした。
今まで仲良く(と思っていただけなのかもしれません)していた方から、どんどんと冷たい言葉がかけられました。
「あなたの絵は私の会社では絶対に使わない」(社長とかではなく従業員さんの発言です)
「今年は仕事が来るといいですね」(年賀状での言葉です。まるで仕事が来てないような書き方をされました)
最初はそんな小さな嫌味ばかりでしたが、スルーしていたらどんどんと激しくなってきました。
共通の知人に「あの人があなたの悪口を言っていた」と吹込み、交流をやめるようにアドバイス。
有名掲示板に私の中傷。
意味不明な手紙を送ってくる方もいました。
ひとつひとつは小さいことですが、それが積み重なっていくと、結構なダメージになってしまいます。そこで弱音を吐いたのを知った人たちから、さらに追い打ちをかけられました。
イラストが下手だの、ゴキブリだの、ネットリンチでジサツだの、色々と言われました。我慢していたのですが、今まで仲良くしていた分とても悲しくなり、ストレスから通院するようになりました。

 

そこで終わればまだ良かったのでしょう。

 

そのコミュニティから抜け、これでネットでの嫌がらせは終わるだろうと考えていたのですが、今度は新しいSNSアカウントを特定され、何年もネットストーキングをされるようになりました。
何故わかったかというと、当人が「あいつをヲチ(ネットウォッチ、監視している意味のネットスラングです)している」と他の人とのリプライに書いたことで判明しました。
逃げても追いかけて来る。弱音を吐いた事でさらに揚げ足をとってくる。あまつさえやってもいないことをやったと言いふらしている。
ネットの怖いところは、それが嘘でも文字で発表すると、少なからず真実だと思う人が出てくることと、「あいつはいじめていい」と思う人が出てくることだと思います。
……つまり、気づいたら知らない人まで、私を「ネットリンチ」し始めました。
「あいつが殺人予告をした。あいつは犯罪者だ」
「あいつは毎日他人を攻撃して喜んでいる頭のおかしいやつだ」
そんな風に、何度も「拡散」されました。
そのうち、匿名コミュニティなのをいい事に、他人の中傷を書き込んだ人=私。と決めつけていったのです。
それはコミュニティに留まりませんでした。有名掲示板に私の「スレッド」が立てられました。
そこでは私のSNSでの書き込みに揚げ足をとり、悪意をたっぷり染み込ませた発言がたくさんありました。
また、やってもいない「罪状」がたくさん書き込まれていました。
それどころか、私の「本名」や「住所」まで書かれはじめ、だんだんと言葉のリンチがはじまりました。
「あいつは生活保護をうけているのだろう」
「あいつは他人から絵を買って自分の絵として出しているのだろう」
「あいつは頭がおかしいのだろう」
「あいつの親がやっているであろう店を見つけた」
「あいつの親がやっているであろう店に行ってあいつの顔を見よう」
「あいつが筆を折るまでリンチはやめない」
「シネ」
どんどんと過激になっていく書き込み。
対象となっている店舗は、私とは何の関係もないお店でした。
最終的には他人のSNSを「あいつのアカウントだ」と決めつけて晒し者にし、どんどんと狂っていきました。

 

そこで私はこのような情報を見るのをやめました。
全てをシャットアウトしたのです。
それまでに警察や弁護士に相談や情報提供を何度もしていたおかげか、今は直接的に嫌がらせやいじめは起こっていません。
そのコミュニティではまだ何か言われているのかなどは、見る気もないのでわかりません。
何度も「不愉快にさせたのならごめんなさい」と謝っても、誰も許してくれませんでした。

 

ネットと言う「相手の顔の見えないやりとり」は、人のタガをはずすことがあります。
プラスのことでもマイナスのことでも、迂闊に発言してしまうと、誰でも「被害者」や「加害者」になる可能性があると学びました。